断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

マハシール

うちで飼っている魚の種名がようやく判明した。Neolissochilus soroidesという種で、一般にマハシールと呼ばれる仲間だそうだ。同じくマハシールと呼ばれ、その代表であるTorという属だと以前は思っていたが、違うようだ。マハシールの大きなものは1メートルを超えるが、この種も野外では40センチくらいにはなる模様である。飼育下では30センチ程度だろうが、近いうちに大きい水槽を買おうと思っているので、よかった。鱗が大きく、サメのような体型で、とにかくかっこいい。

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 私はひたすら実験など。そして夕方に久々に茶坊主が来た。ひどい風邪を引いて病臥していたとのこと。

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 今日はあまりにも寒かった。タンタンタンメンを作った。坦々ゴマ鍋の素とトリガラスープにすりごまを加えた。なかなかうまくできた。

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放映終了

昨晩、「コージ魂!!」の放映があった。私はBSが見られないから、まだ見ていない。いろいろな方から面白かったと感想をいただいた。

ここに放送終了後のディレクターの喜田さんのコラムがある。

BS日テレ - 「加藤浩次の本気対談!コージ魂!!」番組サイト │ 放送内容

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ジャポニカ学習帳

ジャポニカ学習帳の表紙から昆虫が消えたというのが最近になって話題になっている。実は数年前から消えていたと撮影者で写真家の山口進さんから伺っていた。理由は下記のリンクに書かれている通りである。


Yahoo!ニュース - ジャポニカ学習帳から昆虫が消えた 教師ら「気持ち悪い」 40年続けたメーカーは苦渋の決断 (withnews)

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昔は子供が多かったこともあって、どこのスーパーマーケットのレジの近くにもジャポニカ学習帳がたくさん配架されており、私は自分に関係のない分野の表紙と奥付を立ち読みするのが習慣になっていた。外国の虫の生態写真が載った本は少なかったので、この本で始めて生きた姿を見た虫や、その存在を知った虫は非常に多かった。もちろん植物も好きだったので、見たことのない植物の写真は常に新鮮だった。

山口さんと知り合ったのは比較的最近で、そんな表紙の撮影者とお会いできたのは非常に光栄で、嬉しかった。 

昆虫の写真がなくなってしまったのは、いろいろな点で悲しく、理由を知れば腹立たしいことである。しかし、考えてみればショウワノートが最近までこのような事業を続けてくれたことは奇跡であり、同社のこれまでの教育的貢献を讃えるべきであろう。そして、植物は継続して表紙を飾っている。それだけでも驚異的と思いたい。

 山口さんといえばいろいろな面白い本を出されているが、数年前に読んで感動したのがこの本「地球200周!ふしぎ植物探検記 (PHPサイエンス・ワールド新書)」。題名の通り、珍奇植物を探し求めて地球のあちこちを旅した話だが、軽く1冊にまとめるには余りにも濃い内容で、頁をめくるのがもったいないほど面白い。とくにショクダイオオコンニャクの撮影の苦労には、同じ野外調査者として頭の下がる思いだった。

実験中

2年くらい前から共同研究者に迷惑をかけているDNA実験を開始し、ここ数日はそれにかかりっきりになっている。3日でCOI、16s、18s、28s(X2)の5領域のPCRが終わった。3日でできるんだから、早くやるんだった・・・。

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ひさびさに属単位で初のヒゲブトオサムシを入手したので、撮影した。Mesarthropterus wasmanniという原始的な一群の種。ケニア産。

 

f:id:dantyutei:20141128193615j:plainMesarthropterus

もっとも難しい折り紙

こんな論文出てます。これもうっかり紹介し忘れ。

Asymmetric hindwing foldings in rove beetles

Kazuya Saitoa, Shuhei Yamamoto, Munetoshi Maruyama, and Yoji Okabe

PNAS: vol. 111 no. 46, 16349–16352, doi: 10.1073/pnas.1409468111

Asymmetric hindwing foldings in rove beetles

 

あちこちで紹介されてます。制作過程の楽しかった棚ボタ論文です。斉藤先生ありがとうございました。

東大・九大、昆虫のハネカクシの翅の折り畳み構造を解明−宇宙向け構造デザインに応用:日刊工業新聞

2014年11月6日ニュース「ハネカクシが翅隠す巧みな技を捉えた」 | SciencePortal

【生物】ハネカクシが翅隠す巧みな技を捉えた 多様なデザインのヒントに/東京大__

http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/publication/topics/2014/20141104press1.pdf

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コージ魂!!

実は先々週の週末にテレビ局が取材に来てくださいました。

そして加藤浩次さんが私の部屋に!

「コージ魂!!」という対談番組で、11月30日(日)22:00~BS日テレで放映の予定です。 

BS日テレ - 「加藤浩次の本気対談!コージ魂!!」番組サイト

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FLASH

今週のフラッシュにカラーグラビア4ページで昆虫に関する話しを紹介していただいた。ジャポニカ学習帳から虫の写真が消えてしまうという悲しい報道があったばかりだが、大衆誌に虫の話題を取り上げてもらえるだけでありがたい。

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日本のヒゲブトハネカクシ総説 第一弾

日本産甲虫の最難関であるヒゲブトハネカクシの総説を開始しました。タイプ標本の再記載です。2011年にロンドンとシカゴに行かせていただいて、そこで3か月近くかけてじっくりとタイプ標本を検討してきた結果です。これまで日本産種は既知種の正体が不明だったので、分類研究の大きな一歩になると思います。

それでようやくその第一弾である以下の論文が出ました。PDFが必要な方はメールください。

Zootaxa 3887 (3): 393–400
Synopsis of the Japanese species of Aleocharinae (Coleoptera:
Staphylinidae), with review of the type specimens I. Tribes Himalusini and
Leucocraspedini
MUNETOSHI MARUYAMA, SHÛHEI YAMAMOTO & TARO K. ELDREDGE

写真のProtinodesはルイスが東京で採集して以来、まったく採れていません。似たものをお持ちの方は、ぜひ写真をお見せください。系統的にすごく変わった種です(見た目は大して変哲ありませんが)。

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そして、この論文ではLeucocraspedumという属もまとめました。3種が1種( rufotestaceum Bernhauer, 1927 )になったというだけです。琉球には別に1新種いますが、その記載はいずれということで。

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いそいそ

来週から実験を再開するので、いそいそと部屋に散らばっている標本を整理している。机の上にワタラセハンミョウモドキがあったので、ハンミョウモドキの箱に仕舞ったのだが、そのときにエゾハンミョウモドキが目に付いたので、久しぶりにに観察してみたら、あまりにもきれいだったので、ついでに撮影してみた。

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