断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昆虫学会おわる

26日から大阪府大で行われていた昆虫学会が無事に終わった。

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昨年に続き福富君と長島君主催の「昆虫学会ふれあい昆虫館」

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バッタ博士と再会

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「昆虫じまん」という小中高生が出品する展示会があり、なかには大人より立派な標本を作っている子もいた。この子は私のラベル作成の資料を読んで作ってくれたそうで、うれしかった。

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今年は学生はポスター主体で、みんながんばっていた。見るからに頭抜けていた有本君のポスターが受賞した。

私は2題発表した。1つは「好蟻性ハネカクシにおけるアリ型形態の多数回進化と前適応」。これはここ15年の調査の集大成なので、かなり面白い自信があった。2つ目は小集会で「好蟻性甲虫に関する最近の発見」。これは虫好き向けで、びっくりするような内容を揃えた。

お世辞も混じっているだろうが、どちらも好評で、いろんな人に面白かったと言われて、素直に嬉しかった。この歳になるとあまり感想を言ってもらえないことが多い。若い人は歳上の先生方にも、面白かったら「面白かった」と言ってあげましょう。

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アビ叫喚

去年の冬にシロエリオオハムの死体をいただいたのですが、どなたにいただいたのかわからなくなってしまいました。お心当たりの方はお知らせください。(頑張って思い出し中。)

記憶にあるのは、
オオミズナギドリの死体拾いました!」
「あ、これアビ類ですよ。オオミズナギドリより嬉しいです」
という会話があったことです。

私に水鳥の死体を下さった記憶のある方はよろしくお願いします。
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梁君

台湾の梁君の研究も無事に終わった。絵を教えたり、ハネカクシの同定を教えたりした。なかなか絵がうまく、虫を見る目も鋭く、素質がある。今回の学会でものすごく面白い発表をするので、昆虫学会に来る人はぜひポスターを見てください。

梁君の彼女は現在、比較社会文化研究科の大学院でヤドリバエの分類をやっており、今回の訪日は彼女に会いに来るという意味もあったようだ。

明日から私は昆虫学会。いろいろと仕事が終わらず、期間中にも執筆やらに追われることになりそうだ。

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研究。。。

このごろは研究している。台湾から梁君という学生が来ており、彼に教えつつ、私も解剖と絵描きを再開した。そして今日は2新種分の絵と記載を書き終えた。ひさびさに充実感がある。あと1日くらいで完全版になりそうだけど、ドイツ人の共著者(生態学者)の分類学練習用に投げてみることに。

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畑に

久しぶりに畑に出かけた。ジャガイモの植え付けである。とにかく慌ただしいが、これはやらないといけない。ブロッコリーはきれいに開花していた。ソラマメも順調に見える。ゴボウを収穫したが、粘土質なので引き抜くのがとにかく大変で、途中で折れてしまった。
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思いがけず実験の日々

年度末なのでいろいろとやることが多い。締め切りも山積している。そこで、今月はできるだけ出張をいれず、自分の仕事をやろうと心に決めた。しかし最近になって、某君が学会に向けて実験を始めるというので、集中的に実験指導を始めることになってしまった。最初は、「こっちにも予定はある。間に合わないなら勝手にしろ」と切り捨てようと思っていたのだが、その発表は共著でもあるし、しきりに反省する本人の顔を見て仕方ないと重い腰をあげた。実験のほうは奇跡的に順調で、ほとんど経験がないにもかかわらず、手先が器用で失敗が少ない。これで失敗続きだたら「ほら、やっぱり間に合わないよ。やめよう」という選択肢もあったのだが、幸か不幸か最後までやることになりそうだ。

最近は毎日のように星野君が来て標本を作ってくれている。個人的なアルバイトである。

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予防接種

春にケニアに行くので、フランス領ギアナから帰った翌週の17日に「けご病院」で狂犬病と日本脳炎の予防接種を受けた。その際、病院の先生に、私の渡航歴や渡航予定を考えると、一通りのワクチンを受けておくべきだとの助言を受けたので、そうすることにした。そして今日は狂犬病の2回目(3回受けて完了)とA型肝炎、腸チフスチフスの予防接種を受けた。次回、狂犬病の3回目とB型肝炎を受けることにした。B型は不要かと思っていたが、現地で事故があったときと輸血で感染する可能性もあるし、汗や唾液から感染する可能性も全くないとは言えないそうで、万全を期す意味で受けることにした。
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タイタン

上空を飛ぶリボンヤママユを見上げていたら、幕に何かがぶつかる大きな音が。振り向くと信じられないほど大きなタイタンオオウスバカミキリがいた。むんずとつかんでその大きさにさらにびっくり。思わず声をあげた。

今回はちょうど、この時期にぶつかった。雨の日の深夜だけ灯火に飛来するという。現地で案内してくれた人がしきりに勧めるので、条件の良い日に遅くまでがんばってみた。結局、7日間で1頭だけだったが、かなり大型の個体を採集することができて感激した。

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帰国

1月26日から今日までフランス領ギアナに滞在していた(現地滞在期間は1月27日から2月9日)。主目的はツノゼミで、かなり新しいものがたくさん採れた。100種くらいは見つかっただろうか。そのほか、グンタイアリの共生者でかなりの収穫があった。

とにかく雨が多く、滞在中の時間の半分以上は雨が降っていた。日中に雨に降られずに採集できるのは、長くても数時間。数十分から1時間おきに雨が降るのが当たり前で、雨を気にせずに採集する習慣が身に付いたように思う。

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