昆虫学会おわる
26日から大阪府大で行われていた昆虫学会が無事に終わった。
昨年に続き福富君と長島君主催の「昆虫学会ふれあい昆虫館」
バッタ博士と再会
「昆虫じまん」という小中高生が出品する展示会があり、なかには大人より立派な標本を作っている子もいた。この子は私のラベル作成の資料を読んで作ってくれたそうで、うれしかった。
今年は学生はポスター主体で、みんながんばっていた。見るからに頭抜けていた有本君のポスターが受賞した。
私は2題発表した。1つは「好蟻性ハネカクシにおけるアリ型形態の多数回進化と前適応」。これはここ15年の調査の集大成なので、かなり面白い自信があった。2つ目は小集会で「好蟻性甲虫に関する最近の発見」。これは虫好き向けで、びっくりするような内容を揃えた。
お世辞も混じっているだろうが、どちらも好評で、いろんな人に面白かったと言われて、素直に嬉しかった。この歳になるとあまり感想を言ってもらえないことが多い。若い人は歳上の先生方にも、面白かったら「面白かった」と言ってあげましょう。
畑に
思いがけず実験の日々
年度末なのでいろいろとやることが多い。締め切りも山積している。そこで、今月はできるだけ出張をいれず、自分の仕事をやろうと心に決めた。しかし最近になって、某君が学会に向けて実験を始めるというので、集中的に実験指導を始めることになってしまった。最初は、「こっちにも予定はある。間に合わないなら勝手にしろ」と切り捨てようと思っていたのだが、その発表は共著でもあるし、しきりに反省する本人の顔を見て仕方ないと重い腰をあげた。実験のほうは奇跡的に順調で、ほとんど経験がないにもかかわらず、手先が器用で失敗が少ない。これで失敗続きだたら「ほら、やっぱり間に合わないよ。やめよう」という選択肢もあったのだが、幸か不幸か最後までやることになりそうだ。
最近は毎日のように星野君が来て標本を作ってくれている。個人的なアルバイトである。
予防接種
タイタン
上空を飛ぶリボンヤママユを見上げていたら、幕に何かがぶつかる大きな音が。振り向くと信じられないほど大きなタイタンオオウスバカミキリがいた。むんずとつかんでその大きさにさらにびっくり。思わず声をあげた。
今回はちょうど、この時期にぶつかった。雨の日の深夜だけ灯火に飛来するという。現地で案内してくれた人がしきりに勧めるので、条件の良い日に遅くまでがんばってみた。結局、7日間で1頭だけだったが、かなり大型の個体を採集することができて感激した。
帰国
1月26日から今日までフランス領ギアナに滞在していた(現地滞在期間は1月27日から2月9日)。主目的はツノゼミで、かなり新しいものがたくさん採れた。100種くらいは見つかっただろうか。そのほか、グンタイアリの共生者でかなりの収穫があった。
とにかく雨が多く、滞在中の時間の半分以上は雨が降っていた。日中に雨に降られずに採集できるのは、長くても数時間。数十分から1時間おきに雨が降るのが当たり前で、雨を気にせずに採集する習慣が身に付いたように思う。