断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

学振書類提出の季節。いまのところ3名の書類を見ている。書類の末尾に昨年までの競争率が出ているが、PDの採用率は8-9%と大変に低く、びっくりした。10人に1人以下とは、よほど優秀かつ文章が上手くないと通らないだろう。それに引き換えDCはかなり楽そうだ。書類の書き方如何によっては業績なしでも勝算がある。
それにしても、たくさんの学生を博士課程に誘導して、その出た先に断崖を作るという学振のやり方には理解に苦しむ。学生はその事実を知って、振り回されない賢さも必要だと思う。企業の研究所に就職できる可能性がある分野ならともかく(この方面こそが国の方針なのだろう)、分類や生態のように潰しの利かない学問では博士課程に行かないという判断も賢明だろう。日本の研究界の発展を抜きにして。
午前中に六本松へ行き、博物館で引き受ける棚や机の移送の見積もりのため、日通の人といくつかの建物を回る。しかし・・・ところが・・・「博物館引き受け」とでかでかと書いた紙を貼り付け、事務に話を通したにも関わらず、すべての物品は廃棄の後だった。業者への連絡がいかなかったのだろう。無駄足。
午後から4年生に実験を教える。なかなか器用でよい。こんど面接で初めて東京に行くそうだ、福岡のうなぎと東京のうなぎが大きく違うことを以前に力説したので、うなぎを食べてみたいという。そこで木挽町(銀座8丁目)の竹葉亭に行くように勧めた。店の雰囲気も良いし、味もほぼ確実な店だと思う。
ノブオにタガメをもらった。メス2匹なので、ミーとケイと名づけた。
急須の蓋はいらないという議論を耳にした。たしかに傾けすぎると蓋の隙間からお茶が漏れるし、要らないような気がしないでもない。しかし、お茶は酸化しやすいので、蓋があるほうがお茶っ葉がおいしさが保たれるのではないかと想像した。世の中には知らないことが多い。