断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

展示の準備等々。夜、図録の2校を編集委員長の緒方先生に持っていくが、イマイチだと言われてしまった。緒方先生はデザインに細かい。こうすればいいんだよとアドバイスを受けるが、原稿を集めて手直しするだけでも手一杯で、20名以上の著者にそんなことをしていたら死んでしまいそうな内容だった。緒方先生の写真を撮る必要があり、今撮影していいですかと聞いたら、「見るからにヘロヘロやろ」おっしゃられた。たしかに。
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このところ雨のない夜には窓の外でシブイロカヤキリモドキの声をよく聞く。この時期の夜間に「ジーーー」と連続的な虫の声がしたら、シブイロカヤキリモドキ、クビキリギスあるいはオガサワラクビキリギス以外にない。シブイロカヤキリモドキはしわがれたような声で、あとの2種はまっすぐな声なので、聞きなれるとわかる。街中では圧倒的にクビキリギスが多い。この仲間では一度ヒサゴクサキリを採ってみたいのだが、生きたものを見たことがない(死骸はある)。このことを小松君に話したら、「あんなド普通種を見たことないんですか」と嗤われた。しかし小松君はカヤキリを見たことがないそうで、「あんなにでかい、日本を代表するキリギリスを採ったことがないなんて、冗談でしょ」と思い切りバカにして仕返しした。実に下らない言い合いだった。