断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昨日採集したキンアリスアブの撮影をした。とても美しい。口器が退化しており、羽化後に栄養を摂ることもなく1-2週間ほどで死んでしまうので、桜の散り際を見るような印象もある。交尾後、飼育ケースの中でさっそく産卵していた。なんだか少し気の毒な気がした。

この週末にも茅野行きを予定していたが、無駄足に終わることがわかったので、バスをキャンセルした。唯一の頼みの綱で、長年大切にしていた調査地が潰された。もちろん自分の土地ではないので、何も言うことはできないが、楽しみにしていた一つの研究が流れてしまい、非常に苦々しい思いだ。そして途方に暮れているが、別の場所を探す時間もお金もないので、もうどうしようもない。

夕方から立川の「農家」という店のナナマリさんのライブに行く。大学の後輩の夫妻も一緒だった。後輩は新婚で、奥さんもいい感じの人でよかった。久しぶりの再会を喜んだ。ナナマリさんは大学の同期で、クラスは違っていたが、覚えてくれていたようだった。3ステージの演奏で、ボサノバの名曲を生で聴くことができるだけでも嬉しいのに、歌も難しいコード進行の演奏もすばらしく、とても感激した。最後は客も打楽器を持ち、「Agua de beber(おいしい水)」でお開き。あーよかった、という一日だった。