断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

孤高の人

[日乗]

昨晩、新田次郎孤高の人〈上〉 (新潮文庫)孤高の人〈下〉 (新潮文庫)を読み終えた。久々に読み返したことになるが、何度読んでも名作は名作。とくに登山の描写は生々しくさえあり、行間から冬山の凍った空気が吹き込んでくるようだ。

今日から母親と伯母が来ているので、しばらく忙しくなりそうだ。今朝は10時に空港へ迎えに行き、その後、博物館へ連れていった。夕飯はシカゴピザ

博物館にいる時間が短かったので、標本の撮影と標本作りを少しした。イタリアのBallerioさんに送るマレーシアのマンマルコガネを標本にし始めたのだが、マンマルコガネを「開いて」台紙に貼り付けることの難しいこと。最初は液浸のまま種にわけ、各種につき数頭をイタリアに送ろうと思っていたのだが、同一種だと思っていたものに複数種含まれている場合があることに気づき、全部標本にしてみないと種分けができないことがわかった。1日1時間、20頭くらいずつやらなければ。

今日はEcitophyaという南米のグンタイアリEcitonにつくハネカクシ。形もアリっぽいが、体表の質感はグンタイアリそのものである。おそらく効率的にグンタイアリと同じ成分の体表炭化水素を吸収するためか、グンタイアリの触角で触れられたときに、できるだけ巣仲間と思われるための形態だろう。おそらく。

f:id:maruyamana:20070718082714j:image