断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

7時半起床。標本の整理とウィンクラーの回収などをし、9時過ぎにロッジを出る。途中、Mo Sing Toの貯水池でトラップを回収。「スマトラ」ことPuntius tetrazonusスジエビのようなエビが多数入っていた。

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朝食は冬瓜と鶏肉のカレーとニンニクの芽の炒め物をかけたごはん。

午前中はビジターセンターの裏の歩道へ。昨日のヤスデのトラップは快調で、多数のエンマコガネが飛来していた。ヒメサスライアリを探して歩き回るが、見つからず。ハシリハリアリの移動行軍からWroughtonilla属のハネカクシを得る。片山君が道に座り込み、地上に落ちて腐ったイヌビワの実からハネカクシを多数得ていた。実を拾って持ち帰り、ワタナさんにツルグレンを借りて、それに掛けることにした。

昼食は「スキ」という、日本のすき焼きがタイ風に進化したらしいスープを頼んだ。卵の入った野菜と春雨のスープで、それにナッツの入った辛いソースで味を調整しながら食べる。

午後は片山君を置いてDan Changへ。ヒメサスライアリを探して往復6キロの道を歩く。途中、Pseudolasius属のアリの巣からノミバエ、Nasutitermes属のシロアリの巣から例の正体不明の昆虫を得たりした程度で、さしたる成果はなし。最後に微小なヒメサスライアリを見つけるが、巣は見つからず(Ae15)。

小松君が歩道の出口近くで何かを懸命に撮影しているかと思ったら、ベンガルバエと思しきハエの捕食行動を見ていた。蛹や幼虫を運ぶハエから力ずくでそれを奪って食べる様子が面白い。このハエはシロアリの巣を崩していても集まってきて、シロアリの若虫も喜んで捕食する。小松君の写真は相変わらず天才的。襲い掛かる瞬間は普通撮れないと思う。

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途中、9月27日にKM33に仕掛けた自前のトラップを回収する。多数のコガネムシに大型のハネカクシで、成果はまずまずだった。

夕飯はフライドチキンと牛肉のカレーのごはんに豆腐のスープ。片山君は食堂に集まる青少年とすっかり仲良くなっている。こういうのは一種の天性だと思う。わたしはなかなか打ち解けることができない。

夕食後、わたしはワタナさんと話しこみ、小松君と片山君は食堂やビジターセンターの周辺で採集。最後の最後に小松君がヒメサスライアリの仮巣を見つけてくれたので、それを篩って持ち帰る(Ae16)。

ロッジでそれらを篩うが、Aenictobia属のハネカクシが圧倒的に多く、他のハネカクシやノミバエは非常に少ない。巣の規模が小さいからだろうか。あまり成果は多くなかった。

小松君の面白話を聞いて0時に就寝。