断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

8時半起床。よく眠ったが、相変わらず疲れている。9時半にロッジを出て、朝食は豚肉のカレーと目玉焼き(目玉揚げ)のごはん。

朝食時に監視員の上役が来て、石が起してあったり、シロアリの塚が崩れていたりすることを観光客がビジターセンターに通報してきたそうで、今後は目立たないところでやってほしいとワタナさんに告げた。現在、カオヤイ国立公園世界遺産の関係で、観光客の目に神経質になっているとのこと。

そういうわけで、今後の残りの数日は、観光客の全く来ないDan Changを主な採集地とすることにした。午前中はDan Changの周辺を歩き回り、シロアリの塚を崩し、先日と同じ奇抜なノミバエを3頭得た。途中で雨が降り出すが、雨宿りなどをし、13時まで採集する。

昼食は牛肉と太麺のスープにソムタム。このところやみつきになって毎日ソムタムを食べている。日本のタイ料理店では800円とか1000円とかするが、こちらでは25バーツほど(90円弱)のごくごくありふれた惣菜である。「タム」には叩くという意味があるそうで、トマトと千切りのパパイヤに干しエビやトウガラシ、調味料を加え、すり鉢でトントンと叩いて味をしみこませる。

午後もDan Changへ。2kmほどのトレイルでなかなか面白いが、雨で道がぬかるんでおり、坂道がツルツルとすべる。そのうえやたらとヒルが多い。ヒルについてはほとんど気にならなくなった。というより、気にしていたら調査にならない。ヒメサスライアリを探しながらひたすら歩くが、成果がなく、17時にトレイルを出る。小松君も片山君も疲れ果ててグッタリとしている。ぬかるんだ道が疲れを倍増させたようだ。

夕食は豚肉のカレーとフライドチキンのごはんに豆腐のスープ。鶏肉に歯ごたえと味があっておいしいのはマレーシアでも同じだった。育て方が違うのだろう。食事中にテーブルの上にカレハガの幼虫を見つけ、見るに耐えず、片山君に隠してもらう。それで、きらいな生き物の話になって、小松君はボラが大の苦手ということを知った。

夕食後もDan Changへ。まだ森全体がびっしょりと濡れていて、ほとんど成果なし。片山君が巨大なキノコ(トンビマイタケに近いもの)を見つけ、そこから多数のハネカクシを得ていたのがめぼしいものだった。

ワタナさんに、つくづく「よくやるよ」と半分感心され、半分呆れられる。よく考えたら、食事時間を除き、1日10-11時間は外を歩いている。

帰り際、Mo Sing Toの貯水池に片山君がペットボトルのビンドウにごはんつぶとミミズを入れたものを仕掛ける。

ロッジに戻ると、片山君の大事な部分にヒルが2匹も食いついていたことが判明。パンツが血に染まっていた。結婚式のスピーチの内容を練り、23時半就寝。