断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

会議、メール、進化学会の入会と参加申し込みと要旨登録と入金、メール。そして30分間絵描き。
吉冨さんからショウドウツバメの巣と巣に住むハネカクシが届いた。ありがとうございます!! 日本の自然史研究一般の傾向として「狭く深い興味」ということがあるが、ご多分に漏れず鳥の巣に住む虫に鳥屋が興味を持つことは稀である(共生生物は寄主の進化や生態にも多少とも関わりがあるし、虫屋の数十倍の鳥屋人口がいるというのに。もちろん狭く深くも重要だが、そういう人ばかりなのもさみしい)。おかげで鳥の巣や哺乳類の巣に住む虫は手付かずで、今回の虫も未記載種の可能性が高いものだった。誰かが鳥屋や哺乳類屋と協力して好鳥獣巣性(nidicolousという)の虫を調べれば、きっと面白い研究になるだろう(ヨーロッパではとても古くから研究が進んでいる)。

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チェコの甲虫研究者がインドで逮捕されたそうだ。まわってきたメールによると、漢方薬に使用するための商業目的の採集の疑いで逮捕されたようだ。もちろんそうではなく、純粋な研究目的である。しかし、このようなことになってしまったのは、無許可の不注意な採集によることは言うまでもない。職業研究者でなくても、現地研究者とうまく協力すればたいてい許可は取れる。日本人でも東南アジアや南米で無許可の採集をしている人が多いが、いざこうなってしまったも、周囲は手の施しようがない。
地元誌の記事
http://www.telegraphindia.com/1080624/jsp/siliguri/story_9452596.jsp