断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

遅れて細石君が帰国した。福岡空港でスーツケースを空けられたらしい。福岡空港の税関職員はヒマでヒマで仕方がないので、やたらと追求が厳しい。私のときも「なにか預かっていませんか」、「調査なら土壌など持っていませんか」など、数分間もいろいろな質問を受けた。成田や関空なら10秒なのに。研究上、必要悪というのもあるので、お金に余裕があれば関空経由のほうがいいかもしれない(冗談)。
細石君はダニに数十箇所も刺されたそうで、指された部位が腫れて全身熱っぽいそうだ。以前、富山の山内君に同所のダニを送ったら、すべてタカサゴキララマダニと教えてくれたので、細石君を刺したのも同じものだろう。刺されると腫れ、その部位はとにかく痛い。とくに大事な部分に取り付かれた際には倒木をまたぐたびに激痛に喘いだ。クワガタに取り付くダニをクワガタナカセというが、タカサゴキララマダニはオトコナカセに改名すべきである。というのは冗談で、タカサゴキララマダニもリケッチアを媒介するそうなので、できるだけ刺されないに越したことはない。
写真は私の皮膚に取り付いたタカサゴキララマダニ

月刊むしの回顧記事「甲虫界」に追われていた(いる)。これはホントーに大変な作業である。そもそも甲虫専門家を卒業したつもりなので、野村さんへの恩義だけが原動力となっている。(タマムシ図鑑とハナムグリ図鑑とクワガタ図鑑を持っていません。念のため。)
図鑑といえは六本脚で「タイのハンミョウ」の図鑑を注文したら在庫切れだった。残念。アジアのハンミョウ図鑑では最良のものの一つ。一緒に注文した「北米とカナダのスズメガ」と「花に集まる蛾」の図鑑は在庫があり、届くのがとても楽しみ。