断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

9時に大学に集合し、金尾君の車で英彦山へ行く。途中の田川の街中で迷いに迷って同じ道を何度も通って、12時過ぎに到着した。そもそもほかに良い道があるのかもしれない。
英彦山での目的は、昔に九大の実験所の庭で採れたAenigmatiasというその名のとおりの珍妙な好蟻性のハエだったのだが、その実験所を始め、あちこちで寄主と目されるアリの巣を散々探したにもかかわらず、残念ながらAenigmatiasAの字もなかった。
トガリムネトゲアリヅカムシBatrisodellus acuminatusやコヤマトヒゲブトアリヅカムシ西日本亜種Diartiger fossulatus morimotoiが小松君の初撮影品。あとは日本未記録属の蟻寄生性ノミバエが採れた程度。
英彦山ではミジンムシの古川くんも合流して一緒に採集した。古川くんは九州のあちこちをまわったそうだが、ミジンムシの収穫はほとんどなかったそうだ。

15時ごろに次の目的地である五家荘へ向かう。今回は十分な地図を用意しなかったのが失敗で、ようやく高速に乗って、そして人吉で降り、極端に遠回りし、五家荘へ辿りついたのは23時ごろだった。それにしても日本にこんな山奥があったのかと驚くくらい山奥で、それだけでも来た価値があった。
適当な駐車場に宿泊することにする。私は1人用のテントを持ってきたのだが、金尾君と小松君は夜空のもとに眠ることに。