断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昼から細石君の増えなかったサンプルのPCRを行った。古い乾燥標本で脚からの抽出だったので、鋳型DNAが薄いのだろうと思ったのだが、やはりそのとおりだった。貴重な標本も含まれていたようで、よかった。
その間、ミッシとボスレは夕方まで標本を作ってくれた。あっという間に数百頭が出来上がった。
前藤先生にお願いしたアリ寄生のコマユバチの同定結果をお知らせいただいた。日本にもまだまだ面白いものがいろいろいるようだ。そもそもあまりにも研究者が少ない。すなわち発見できる目が少ないのだろう。小型の寄生蜂全般に詳しい若手が必要だ。
世界のスズメガ図鑑「Sphingidae Mundi」がドイツから届く。昔から欲しかったのだが、このところのユーロ安で非常に安く買えた。今日はあちこちにこの図鑑を持ち歩いて眺めていた。
夕方に試行錯誤しながらムモンアカシジミの標本を撮影した。蝶の標本というのは初めてで、意外に難しいことを知った。蝶は色が正直で、白抜きしようとすると、どうしても色が飛んでしまう(きっとうまい方法があるのだろうが)。自然な色に写そうとすると、少し背景が暗めになるので、その処理が必要になるが、縁毛がどうにも難しい。