断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

金尾君の公聴会

今日は金尾君の博士論文の公聴会だった。非常に立派な内容だったと思う。
金尾君は修士から九大に来て、一緒にあちこち調査に出かけたり、いくつもの論文を出したりした。私も学生の延長で未熟だったので、指導しつつも、一緒に成長したという気持ちがある。それだけに感慨深いものだった。
幸い学振のPDに通過し、4月から京都大学でお世話になることになっている。さみしくなるが、好白蟻性ハネカクシを続ける限りは、共同研究関係は変わらない。あとは3年でさらなる研鑽を積んで、よい就職先を見つけて欲しい。
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今回情けないと思ったのは、助教という立場だと、論文審査の副査にさえなれないということである。しばらくしたら准教授の先生が退職するので、その際に・・・と考えている。   
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来客

先週、自宅を引っ越したのだが、その際にホコリを吸って喉を痛めてしまい、1週間近く風邪気味だった。しかも荷物の受け取りで午前中に家にいないとならない日が続き、あまり仕事が進まなかった。

今週は飲み会が多く、月曜は東大の伊藤元巳先生を囲む会、火曜は九大職員、水曜(昨日)は出版社の方と飲んだ。

行きつけのお店の500円刺し盛り。

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その隣のお店のお通し。

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昨日は「越後屋」でモツ鍋を食べ、2件目に天神の屋台で天ぷらを食べた。

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NHKのデレクターの方からリラックマのチーズケーキを送っていただいた。結構大きい。

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また、昨日は「昆虫はすごい」10万部突破のお祝いに、(光文社ではない)出版社の方にお花をいただいた。明るい色。

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書評と増刷

朝日新聞に「昆虫はすごい」の書評が掲載された。取り上げていただいたこと自体はとてもありがたいのだが、本の内容にほとんど触れていないもので、なんだか複雑な気持ちがした。


(売れてる本)『昆虫はすごい』 丸山宗利〈著〉:朝日新聞デジタル

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しかしこの書評の効果は絶大だった。今週になって急に注文が殺到し、2万部の増刷が決まったそうだ。書評があまりに内容に関係ないため、どんな本だろうかと興味をもってくださった人がいたのかもしれない。これでめでたく大台の10万部を突破し、累計11万3千部となった。 

カーネット・イカ図鑑

2月にタイ、3月にマレーシアと、採集旅行の予定が詰まって来た。4月以降も毎月行くことになるだろう。

さて、3月のマレーシアでカーネットトラップ(車の屋根に巨大な網をつけ、車を走らせて飛翔昆虫を採集する方法)をやろうと思っている。日本の第一人者である高橋さんに現物をいただいたのだが、大きすぎてマレーシアに持って行けないことがわかった。そこで、海外調査用の折りたためる小型版を作ろうと思い、茶坊主他学生さんたちに計測してもらった。

熱帯では誰もやったことのない方法なので、どんなすごいものが採れるか想像に難くない。

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東海大学出版部より「新編 世界イカ類図鑑」が届く。表紙からしてかっこいい。2005年の「世界イカ類図鑑」がこのたび新編として生まれ変わった。世界中のイカが網羅された前代未聞の本である。世界のすごい形のイカが目白押し。

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梅棹忠夫・山と探検文学賞

「梅棹忠夫・山と探検文学賞」の候補作品に小松君の「裏山の奇人」が出ている!

http://umesao-tadao.org/4th.html

そもそも「売れるのか」と編集の稲さんが心配していた本書だが、結局、「フィールドの生物学」のなかで一番の売れ行きで、しかも高い評価を得ている。私も意外だった。

 

ゲッチョ先生の本2つ

 ゲッチョ先生(盛口満さん)の「描き方」の本が立て続けに出たので紹介したい。といっても、1つは2年前だが。

学部生のころからゲッチョ先生の本は穴があくほど読んできた。ゲッチョ先生の本によって、生き物に対する興味の幅が広がり、昆虫以外の標本に対する意識がかなり変わった。ゲッチョ先生の本を読んでいていつも思うのは、挿絵の絵の活き活きとした様子である。文章もすばらしいが、挿絵がそれを絶妙に引き立てている。

そんなゲッチョ先生が書いた「描き方」の本が面白く無いはずはない。さまざまな出来事ともに、絵を紹介しつつ、非常に具体的に描き方について指南している。「ウソの付きかたを身につける」のが大切だそうで、これは他人に何かを伝えるための絵を描くには、たしかに核心ともいうべきところだと感じた。

私も分類の論文で絵を描くが、それも見たとおりに描いてはいけない。ゲッチョ先生の絵の魅力の一つに「自然な線」があると思うが、それは分類の絵描きにも大切な感覚であり技術だと思う。

 

 

ルバング島

朝から会議。夕方から金尾君の博士論文の相談会。

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フィリピンの小さな島だが、おそらく日本で屈指の有名な島、ルバング島のカタゾウムシ。珍しい産地。

ルバング島を地図で見ると、ルソン島にある首都マニラのすぐ近くにあることがわかる。そんなところで戦後長らく「別の戦争」は続いていたんだなと思った。カタゾウムシを集めていなければ、フィリピンの細かい島の配置を知ることはなかっただろう。

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