断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

いよいよ明日が出発である。「場所は気にせんでええよ」という野村さんの寛大なお言葉があり、積みあがった箱を整理する程度にし、あとは持っていく標本を選び出す。

17時過ぎから挨拶まわり。色々な方に温かい励ましの言葉をいただく。とくにお世話になった野村さんには一生頭が上がらない気持ちになった。とにかく自由に研究をやらせてくださり、ときにこちらのお願いまで引き受けてくださった恩人である。

20時過ぎに標本整理がなんとか終了。持って行く標本も箱に詰め込んだ。数十種のタイプが数箱に収まっており、考えると恐ろしい話だ。帰りに大和田さんに鍵を開けていただいたとき、「君みたいな人に元気をもらえて良かった」とおっしゃってくださった。思わず涙が出そうになった。

その足で新大久保のタイベトナム料理「ソムオー」へ。鯨研の田島さんと鈴木さん、哺乳類の川田さんと小郷さん、事務の竹内さん、そして偶々来ていた日大の学生で最後の壮行会を開いていただいた。店内でシンビールのジャージが売っていて、全員で違う色のものを買って、最後に記念撮影。最後の最後まで温かくて楽しい時間を過ごせた。

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科博には3年半もお世話になっており、その間の思い出は簡単には語りつくせないが、色々な人に出会えたのが何よりの出来事だったと思う。いろいろあったのだろうけど、楽しいことしか思い出せない。ありがとうございました。

家に帰ると多数のお見送りメールが。どうもありがとうございます。また連絡します。

マレーシアのUlu Gombakの危ない橋。ここに初めて行ったときにはまだ何とか大丈夫だったが、年々老朽化が進んでいて今はちょっと危ない。眼下に渓谷の流れが見えて、それほど高くはないが、きっと落ちたら大怪我だろう。渡るたびにそんなことを考える。しかし、橋の先に思わぬ良い虫が見つかったりするので、渡る価値はある。将来はこの橋をコンクリート製にしたいと思っている。もしくはもう少し厚い板に。

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