断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

8時にロッティチャナイ(薄く焼いたパイ生地にカレーをつける)の朝食。
ジョーと細石君をBatu 19で降ろし、私と小松君はKuala Wohを目指す。小松君の仕事で、途中途中でウラジロオオバギMacaranga hypoleucaとオニオオバギM. giganteaを見つけては車をとめ、虫を探す。
偶然私が見つけたウラジロオバギにシジミチョウの蛹と幼虫が見つかった。相当珍しいものらしい。また、オニオオバギの幹にオオズアリの坑道があり、その中に初めて見るツノゼミを見つけた。しかも100頭を超える個体がびっしりといてびっくり。アジアのツノゼミでアリの坑道に住むものは初めて見た。
Kuala Wohは川のある公園で、アカエリトリバネアゲハの吸水地として有名である。小松君が写真を撮影していたら、「ウンノ」と言われたそうだ。
私は日陰の遊歩道を歩きまわり、トゲヒメサスライアリAenictus dentatusの引越しを発見。なかなか見られないので大興奮。

残念ながら引越しも後半だったようで、好蟻性昆虫はあまり見つからなかった。それでも未記載属のシミや、無翅無脚のハエVestigipodaの未記載種、Dentazyrasというかっこいいハネカクシを採集した。Vestigipodaがこのアリから見つかったのは初めて。3頭採れたので記載するには十分だろう。写真はその変わったシミ。

小松君はアンマン、私はハンバーガーの昼食をとり、帰り際に倒木の樹皮下のハナムグリの糞の間にマンマルコガネの一種Pterorthochaetes sp.を見つけた。

それから昨日の森に行くが、またもやすぐに雲行きが怪しくなり、雨が降り出した。やがて大雨に。
Batu 19でジョーと細石君を拾う。私は一昨日仕掛けた糞トラップを回収する必要があった。傘をさして森まで歩くも、途中に藪があったりして、結局全身ずぶぬれになってしまった。
夕食はスチームボート。冷えた体が温まった。
ハナちゃんが粗い繭を作っていた。