断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

島根の学生さん(本名を出すとその方に依頼が行くかもしれないので伏せる)よりゲンゴロウを4頭送っていただいた。展示水槽にはゲンゴロウ、コガタノゲンゴロウ、クロゲンゴロウがいるが、ゲンゴロウは4頭(6頭中、昨年2頭死亡)のみで少なかった。これでず…

フタフシアリ亜科のアリMeranoplus mucronatus。胸部(正確には胸部と腹部の第1節が融合した部分:mesosoma、alitrunk)の背面が平坦で、前後左右が2対の長い棘状に張り出している。ゆっくりと歩く可愛らしいアリで、この種に関しては昆虫の死骸に集まってい…

畑の脇にあるクロオオアリの巣から雌の羽蟻が飛び出していた。そこへイソヒヨドリがやってきて、飛び出す羽蟻を方端から啄ばんでいた。職蟻には見向きもしないが、雌の羽蟻には卵が詰まっていておいしいのだろう。

マンマルコガネの続き。Madrasostes agostii Paulian, 1993。一昨日の種と同時に見られる。生時は紺色に弱い金属光沢の地味な虫だが、死ぬと緑色になり、金属光沢が増し、きれいな虫になる。死んだほうが色鮮やかで美しいという虫は滅多にいない。種小名はア…

午前中に畑の世話。堆肥を鋤きこみ、トマトとゴーヤー用の支柱を立てた。ゴーヤーの発芽はまだ先。トマトは「千果(ミニ)」、「ルビーフルーツ(おそらくシシリアンルージュ、ミニ)」、「フルティカ(中玉)」、を2本ずつ、それに桃太郎の黄色い品種「桃太…

コガネムシ科、ヒラタハナムグリ族Valgini、トゲヒラタハナムグリ属の一種Dasyvalgus dohlni。体長は6ミリほど。この族の甲虫は幼虫時代をシロアリの巣で過ごすものが多い。シロアリの豊かさに関係してか圧倒的に熱帯に種数が多いが、シロアリのいない地方ま…

今日は曇りで動きやすいと思い、佐賀のほうへ展示水槽に入れるタナゴを採りに行った。以前にさる方に聞いた場所で、目的はカゼトゲタナゴとバラタナゴである。前回は網で掬ったが、今回は釣獲しようと思い、黄身練りという特効餌(小麦粉と卵の黄身を混ぜた…

小型のマンマルコガネ、Madrasostes clypeale。イエシロアリの一種Coptotermes sp.の巣には普通で、夜間に巣の表面を歩き回っているのが見つかる。前胸背板に丸い点刻があって、雄(写真上)はそれが大きく数が少ない。一方、雌は小さく数が多い。この雌雄差…

このところ風邪気味でボーっとしている。熱はないが喉が痛く咳が出る。朝から晴天なので懸案のタマネギを収穫した。小粒だが80本くらい植えたので、中型ダンボール一杯くらいはありそうだ。引っこ抜いて葉を切って切り口を天日に干している。 それからタマネ…

日本には分布しない科Eulichadidaeの一種Eulichas sp.。一見コメツキムシに似ているが、全くの遠縁で、ドロムシ上科Dryopoideaに含まれる。幼虫は水生で、渓流にいるそうだが、まだ見たことがない。成虫は2センチ以上あるので、きっと幼虫は3センチ近いだろ…

マレーシア滞在中に受け取った査読依頼の原稿を返した。ヒゲブトハネカクシ亜科の新種記載の論文だが、属の所属が間違っていたので、訂正を求める。難しい分類群なのでやむをえないが、残念な内容だった(標本をまわしてくれればいいのに)。副編集者もその…