断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

今日は朝起きて金魚の水を取り替えた。90センチ水槽なので、180リットルある。20リットルのタンクに水を入れて往復するだけで、結構な重労働。3年前に北浦で釣り上げたタナゴがまだ生きていた。結構長く生きるものだ。

午後から科博へ。その前に新大久保駅そばのペット屋へ金魚の餌を買いに行く。金魚も売っているが、哺乳類や鳥類が主体の店なので、良い餌が見つからなかった。次に駅の横にある熱帯魚店へ行き、無事に欲しかった餌が買えた。

昨日の解剖の続きで、解剖した部分をプレパラートに封入する作業をした。今日も一つ発見。Kistnerがアリノスハネカクシ族Lomechusiniに含めていたAenictobiaという属のハネカクシをゴミハネカクシ族Oxypodiniという別の族へ移すべきであることがわかった。2ミリほどと非常に微小なハネカクシで、解剖に往生しただけでなく、観察が難しかったが、最初に酢酸フクシンで染色したところ随分と見易くなった。この属を模式属としてAenictobiinaという亜族がアリノスハネカクシ族に設けられていたが、どうやら丸ごと移動ということになりそうだ。もう、好蟻性のハネカクシの体系はめちゃくちゃで、それによって一歩先の研究に手を出しにくい状況にあるといってよい。分子で系統樹を書こうにも、ある程度は正確な体系が出来上がっていないと、非常に不便だし、外群の判断を誤るようなことも起きるだろう。例えるならば、鳥の系統樹を書くとき、コウモリやモモンガが鳥なかに入っていることに誰も気付いてないようなものである。昔の研究の遺産は大きいが、そのなかには膨大な借金(負の遺産)もある。


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