断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

朝から六本松に行き、古い教育用生物標本を引き取りに行った。以前にも書いたが、島津製作所などが学校へ売っていたもので、歴史あるものである。痛んだ標本もあるが、それらは中身を捨ててビンを利用する。標本用の液浸瓶は今でも売られているが、非常に高価である。
このところ気をつけて運動をするようにしている。少し痩せたような気がして腹囲を測ったところ、1センチだけ減っていた。これを誤差の範囲という。
学内に植えたヒマワリが咲き始めた。咲いたのは食用のヒマワリで、条件がよければ4mになるというアメリカンジャイアントはまだまだ伸びそうだ。先日、草刈があって、ヒマワリも刈られるのではないかと心配したが、ヒマワリだけがきれいに残されていた。これで「公的ヒマワリ」として認められたことになる。
午後は昆虫ゼミ、そして将来計画会議。ここへ来て博物館の将来について教員で定期的に話し合うことなった。大学や博物館をとりまく情勢は厳しく、純粋な研究や博物館活動だけでは生きていけないのは当然のことである。現状の地方公立博物館よりははるかに恵まれているにちがいないが、「まだできていない」博物館としては、とりあえずできるまでは一切の気が抜けず、できる限り先回りして方策を練る必要がある。早くとも初老になるまでは「大きな収蔵庫(昆虫収蔵庫は日本一)を持ち、独自の展示施設のある博物館を作る」ことが私個人の仕事上の最大の目的となりそうだ。
夜はホームセンターで大型のたらいを買ってきて屋上に設置した。展示中のナンゴクデンジソウの調子が悪く、それを養生させるための小さな池である。展示室は一切のUVカットで、植物育成ランプのみが光合成の綱だったのだが、それでは不十分だったようだ。ついでにカワバタモロコの繁殖池になればとも思っている。