断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

朝起きると、土砂降り。朝食後に少し収まったので、FITの回収に出かける。虫が全体に少ないが、何かしら良いハネカクシは入っているだろう。自分の糞のトラップにはOchicanthonという山地性の糞虫がたくさん入っていた。
小松君と金尾君を残し、ロスリーさんの車でFraser's Hillを出発する。2人は金曜まで滞在の予定になっている。

Genting Highlandで昼食をとり、15時頃にGombakに到着する。
到着後はめいめいに採集する。散歩がてらに私がツノゼミを探している間、島田さんはまた驚くようなハネカクシを採集してくれた。
ツノゼミの一種Tricentrusが幼虫と一緒に集まっていた。この集団は高い位置の枝にあって、片手を伸ばして撮影するのに苦労した。

またマメ科の草本のツルにサファイアツノゼミCentrotypus flexuosusがいた。他にはアメシストツノゼミC. perakensisもいたのだが、それはピョンと逃げてしまった。どちらも陽光に青く輝いてきれいなのだが、写真にすると今一つ。

今晩の便で帰国する中峰さんと島田さんと18時過ぎにお別れした。
私は片倉先生たちが置いていってくださったラーメンを作り、少し仮眠し(昨晩あまり眠っていない)、夜の森にでかけた。
早速、ハシリハリアリの一種Leptogenys distinguendaが引越しをしており、3時間ほど観察し、ハネカクシやシミ、ノミバエを採集することができた。このハネカクシのDNA用の標本が欲しいと思っていたので、助かった。
宿舎のネコ集団に子猫がいた。まだ母親の母乳を飲んでいる。寝ようと思ったらその猫がベッドの上にいた。今朝までマラヤ大の女子学生が泊まっており、きっと甘やかされたのだろう。