断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

今日はジョホール州のレダン山に向かう。朝、なんとかワゴン車のタクシーをホテルで見つけてもらい、3時間かけて到着した。
早速、登山道を登ってアリを探す。非常に良い森なのだが、イノシシの密度が高いようで、地面のほとんどが掘り返されており、地表の撹乱があまりに激しい。数時間歩いて、これは成果が望めないと感じた。細石君も同感だったようだ。
夕方にホテルの周りでツノゼミを探す。イチジクの一種に翅脈の赤い美しいマルツノゼミGargaraを小松君が見つけた。

また、ノボタンの一種に初めて見るヒメズキンツノゼミSipylus dilatatusの幼虫を見つけた。


ホテルは閑散としており、広大な敷地にわれわれしか宿泊していないようだ。夕飯はだだっ広い食堂に4人だけで、なんだか心細い気分だった。
夕食後に小松君とLongipeditermes longipesというシロアリの行軍を観察に出かける。すばらしい月夜。金尾君によるとハネカクシがいるらしいが、1時間以上観察しても1頭も現れなかった。巣の場所がわかりそうなので、明日掘り返すことにした。L. longipesは地衣類や樹皮を行軍して持ち帰って食べるシロアリで、同じような行動のシロアリにコウグンシロアリHospitalitermesの仲間がいるが、兵アリに2型があることで区別できる。