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ウィンクラーWinkler（モツァルスキーMoczarski）装置。いってみれば熱を使わず、自然乾燥にまかせるツルグレン装置（土壌生物抽出装置）である。熱を使わないと抽出効率が悪いように感じる人もいるかもしれないが、虫というのは環境に違和感があるととりあえず動くものなので、ほんとんどの虫は2晩くらいで抽出できる。ツルグレン装置は熱によって落ちる前に虫が死んでしまうことがあるが、その心配もない。欧米研究者の海外調査には昔からよく使われていたが、日本では一般的でないせいか、良い製品に関する情報がほとんどないようだ。写真のものはスロバキア製で今ヨーロッパの研究者（私の知る限りの甲虫研究者）には最も広く使われている。非常に安いうえ、「もはやこれ以外は使えない」と言って良いほどよく出来ている。まず、周囲が目が細かく頑丈なメッシュ素材であること。これによって風通しが良く、効率的に土壌の乾燥が進む。次に、かなり大量の土を一気に処理できる。そして軽くて小さくまとまるので、旅行に便利。またこれはウィンクラー装置一般の利点だが、受け皿に濡れた紙を敷き、生きたまま虫を採集できる（飼育やDNA抽出に使える）。

以下のチェコの書店で入手できるが、スロバキアの業者から直接買ったほうが安い。以前はドル建てだったのだが、今はユーロ建てになてしまい、結果的に値上がりしてしまったが、それでも他の製品を買うよりはずっと安い。ご希望の方には業者をお知らせします。

http://www.kabourek.cz/entoolslist.php?cat=38&PHPSESSID=33c4769e752d98dded769ecab2ab33a0