断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

ふたたびカメムシ
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ベッコウバチの仲間はクモを狩ることで知られている。南米には巨大なベッコウバチがおり、一番大きなものは大人の手のひらくらいあり、タランチュラを狩ることで知られている。一方、東南アジアには巨大なツチバチがいて、オオカブトムシの仲間に寄生すると言われている。東南アジアには巨大なベッコウバチはいないし、南米には巨大なツチバチはない。新熱帯と旧熱帯にそれぞれ別の蜂の「雄」がいることは面白い。
ところで、ベッコウバチは刺されると強烈に痛い。だからそれに擬態することには意義がある。南米のベッコウバチには全身真っ黒で触角の一部の白い(あるいは黄色い)ものがいる。この色彩は南米の警戒色の流行のようで、ベッコウバチのほかに写真の大きなサシガメ(4センチくらい)も同じ色をしている。サシガメもまた刺すと強烈に痛いので、おそらくミュラー型擬態なのだろう。また、大きさはずっと小さいが、先日のアリGigantiopsも同じ色調だった。これにも擬態(ベーツ型擬態)の効果があるのかもしれない。