断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

Ulu Gombakの宿舎へ行くたびに楽しみなのは犬と遊ぶことである。こちらはイスラムなので街中には犬はいないが、郊外に住むオランアスリー(原住民)の人たちは犬を可愛がっていて、宿舎の管理をする人たちがみなオランアスリーなので、宿舎でも犬を飼っている。飼っているとはいっても、半分は野生といってよく、他所で飼われている犬(そっちも半分野生)が来ると、群れを引き連れて追い払いに行くし、餌も完全には人に頼っていないようだ(その証拠にいつも飢えている)。また、心身ともに人との距離がきちんとあり、人に全く媚びないばかりか、触れられることを嫌う犬が多い。交通事故や病気でせいぜい数年の寿命のように思えるが、何よりも自由で、文字通り野山を駆け巡っている姿を見ると、日本の飼い犬と比べてどちらが幸せなのだろうかと考えさせられる。

宿舎には3頭の「群れ」がいるが、写真の2頭は夫婦のようだ。残りの1頭は前足の片方欠けた小さな雄だった。今まで見てきた限り、こちらの犬は一様に雌雄差が明瞭で、ボスである雄はいかにもボスらしい立派な姿をしている。

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4月21日に撮影した床下の子犬。この頃には9頭揃っていた。

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5月6日には3頭に。子犬が生きるのも厳しいのだろう。1頭はすでに疥癬に罹っていたし、3頭ともダニとノミだらけだった。

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子供の頃は警戒心が薄く、触っても怒らない。こちらが座っている横で眠ってしまった。無事に育つといいのだが。

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