断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

現在の虫屋人口というのは50台後半から60台に集中している。戦後の昆虫採集奨励の教育によるものだろうか、それは定かではないが、つまりこのことは虫屋の高齢化が進んでいることを意味する。今でこそ標本箱、展翅板、図鑑等、昆虫に関係する道具や書籍がさかんに売られ、簡単に手に入るが、現状は中高年の虫屋の消費に支えられているわけで、その消費がなくなれば生産も消滅するのは自明である。そうなると博物館や標本を扱う研究機関は多いに困る。かといって青少年の虫離れ(=理科離れ、生物離れ)を食い止めるのは、今の社会ではとても難しいだろう。そんなことを特注の標本箱を注文しながら考えた。
香川の藤本君からハネカクシ詰め合わせ、少し前になるが岡山の越山さんからアリスアブ、東京の須島さんからキンアリスアブが届いた。ありがとうございました。
せと夢虫館の松本慶一さんに電話し、頼みごとをしてみるが、猛烈に忙しいご様子で諦める。それにしても久々に話した。
ジュウシチネンゼミの展翅のため、展翅テープと針等を注文した。橋本さんが展示に使ってくださるという。有名な昆虫だが、実物を見たことのある人は少ない。
8月2日、3日と福岡空港でカブトムシ教室の講師をやることになり、その打ち合わせ。前日までランビルに行っている予定なので、出国前に準備を終わらせなければならない。これを機に子供教室用のPPTやポスターを作っておこうと思う。
日テレの24時間テレビからアリに関する質問電話数回。内容は24時間テレビを見てください。
執筆の合い間にタイのFITの仕分けの続き。ティースプーン3杯で1時間半。科博にいたときには主にアルバイトの新井さんにやってもらっていたが、その苦労がよくわかった(実際、アルバイトを使うと1サンプルあたり10万くらいかかる)。しかしとんでもなく面白いものがいくつも見つかり、顕微鏡下で採集をしているような気分。自分でやるのもなかなか面白いものだと思った。