断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昨晩の蛍光灯トラップの中身は割りと良かった。朝食はオムレツを乗せたごはん。
朝からFITを回収することにする。明日の回収でもよかったのだが、見回ったところ、あまりにも虫が少ないので、1日回収を早め、残りの時間を仕分けにあてることにした。
まずは滝の付近の20基。シロアリが多くて落ち葉の少ない場所だったので、土壌性の虫がほとんど落ちていない。ハネカクシも単調。ひそかに期待していた、シロアリの多い場所に多いスジホソハナムグリの仲間は得られなかった。シロアリ1種が優占しているのが原因だろう。次は宿泊所の近くの林の20基。落ち葉は多いが、林が乾いている。滝の付近と同様に虫の数は少ない。
昼食はチャーハン。これにはだんだんと飽きてきた。
午後から夕飯までを仕分けの作業にかける。最も個体数の多いアリノスハネカクシ族のハネカクシ、その他の好蟻性ハネカクシアリヅカムシ、その他のハネカクシ、糞虫と大形甲虫(乾燥)、その他の甲虫に分けた。だいたい、ハネカクシだけで1000頭くらいか。数はまずまずだが、内容はいま一つ。これといったものがない。糞虫の種数も少ない。

最後の夜ということで、夕飯はバーベキューとティラピアの塩焼き、酸っぱ辛いスープ。バーベキューは豚肉とトウガラシ、トマト、パイナップルを刺した串、エビの串、それにイカの串だった。山奥だけあって、エビもイカも鮮度が落ちてとろける寸前のものに火を通した様子だった。イカに限って言えば、新鮮すぎるものは旨味に欠けるので、このくらいがちょうど良いのだろう。

明日は満月だそうで、それに関連した川の祭りが開かれていた。川の恵みに感謝する祭りだという。人出はあったが、残念ながらどの部分が祭りなのかわからなかった。
見事なお月見で、森を照らす明かりは美しい。しかし灯火採集にとっては憎むべき月である。虫の集まりは悪い。しかし中瀬君は目的のネジレバネを採集することができていた。月齢よりも湿度や風なども重要な要因なのかもしれない。