断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

起きたら・・・

今朝起きたら母親が大慌ての様子で、なにかと思ったら姉が産気づいたそうだ。姉は近くに住んでいて、義兄は仕事に出てしまったので、車で病院へ送ることになった。会ってみるとまだ差し迫った様子ではなかったが、こちらも少し慌てており、これほど緊張して運転したことはなかった。まだこの時間(23時)も生まれていない。

科博へは昼過ぎに出勤し、シークエンサーをセットした。

名古屋の福富君が出張帰りに東京に寄るということで、急遽夕方から韓国料理を食べに行くことにした。神保君も来てくれた。いつも変わらずに虫の話題で盛り上がった。

福富君、いつでもどうぞ。


高島俊男: 漢字と日本人」

われわれの日常に密接に関わっていながら普段何気なく使っている漢字であるが、それが日本でどのような経緯で使われたか、また日本語においてどのような役割を果たしているかということについてあまり考えたことはなかった。この本は漢字を通じて説明する日本語学の入門書である。読むこと読むことが驚きと興奮の連続であり、言葉や漢字に関して知らないことがあまりにも多すぎたということを思い知った。また、著者は中国文学者でもありながら(ながらというのも勝手な偏見かもしれないが)、漢字をやたらと多用することの意味のなさについて注意を与えている。漢字が多いと一見文章が引き締まったように見えたり、まとまりがあるように見えたりするが、それは大きな勘違いであり、実は品がなく、決して格好のよいものではないと、この本を読んで改めて学んだ。わたしもなるべく大和言葉を使うように心がけているが、その考えをさらにまとめる機会となった。理系であっても、文章を書く機会のある人にはぜひ読んでもらいたい本の一つである。