断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

桜の開花を見ればわかるように、今年は春の訪れは早かった。しかし、その後の雨天の連続により、早春以降の季節の進行が遅れたと言われている。

ところが、虫の動きと言うのはそんなに単純ではなくて、早春の気候の影響で例年より早く出現した虫や、その後の寒い気候の影響で例年より出遅れた虫がいるようで、今年の虫の出現は少し変則的のようだ。

自分の専門の虫に目を移すと、成虫越冬で春に出現するハネカクシは例年よる少し遅いの動き具合で、成虫の出現は早かったが、幼虫の発生は非常に遅い。一方、蛹越冬で晩春に出現するハネカクシは、例年よりかなり早く成虫が出現したが、その後の成虫の活動はかなり遅れている様子である。また、クサアリの羽アリの出現は少しだけ早い様子で、羽出も例年より1週間ほど早い感じがする。

いずれにしても、虫の動きはなかなか人間には判断がつかない。こうやって毎年毎年、虫の出現が悩みのタネになり、話しのネタにもなる。