断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

着任してからもうすぐ5ヶ月を迎えようとしている。そろそろ落ち着くと思ったころに次々と新しい仕事が舞い込み、あっという間に時間が過ぎてしまった。単独の研究はもちろん、共同研究も長らく中断してしまっている有様で、多くの方にご迷惑をおかけしている。最近、少しずつ虫を触る時間を作れつつあるが、数十分が関の山で、研究に対する欲求不満は溜まるばかり。絵を描く夢まで見てしまった。
そのようなわけで、6月からは徹底して研究と野外調査に専念したいと思っている。まずは野外調査ということで、6月初旬は奄美大島加計呂麻島、徳之島をまわり、下旬は宮崎に行き、ウミハネカクシを探す予定である。奄美大島加計呂麻島は京大の加藤研の合宿で、今からとても楽しみである。
今日は夕方に熱帯研へ行き、緒方先生と今年の研究の相談をする。私の有様を見て、「いいなぁ、だってなんだかんだで楽しんでるやろ」と言われてしまった。楽しくないことのほうが多いのだが・・・。しかし要職の緒方先生の仕事内容はもっとずっと悲惨ようだ。「My Life As a Dog」という映画で主人公の少年が自分の不幸に際して、ソ連の衛星に乗せられた犬に思いを馳せ、「僕はあのライカ犬よりはまだマシだ」と言うが、それに似た心境となった。とにかく6月はやる! と、毎月似たようなことを言っている気がするが。
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鈴木まほろさんの日記を見て、東大博物館でやっていた「鳥のビオソフィア」を見ればよかったと深く後悔。今回の展示準備で(小さな展示ではあったが)、与えられた場所で、ある程度の予算で、カチっと展示できたら気持ちいいだろうなと思った。来年は比較的大きな施設で昆虫展をやる予定なので、これから文理問わずできる限りの展示を見て回りたいと思っている。