断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

クマゼミ初鳴き。これからうるさくなるのが楽しみだ。関東に住む者にとってクマゼミは憧れである。そういえば昔、九大の院を受験したときに、朝からすごい音だなーと感心したことがある。
素晴らしい業績を誇るシュタイナー夫妻の奥さんのほうがオーストリアの大学の面接に1位で通過したとのこと。納得。ヨーロッパの研究職氷河期は日本よりさらに厳しい。しかし向こうは学位を取っても一般企業の就職口が広いので、日本の構造とはかなり異なる。
山本君に絵描きを教える。受精嚢は水で仮プレパラートを作り、水が乾く前にさっさと書き終えなければならない。まだ解剖や描画装置に慣れないようだが、そのうち慣れるだろう。そうしている間に、昨日書き終えた絵を組んで、論文を書き上げた。足りない文献をコーネル大の太郎君にお願いする。今日はメールが不調で逆に研究が進んだ。
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生態学会が縁でチャルメルソウの奥山さんと知り合い、今年の進化学会にお呼ばれした。すばらしい企画で、こういうWSが進化学会で行われるというのは重要だ。がんばらなくては・・・。
進化学会WS 8月22日
WS2: DNA分類が解き明かす知られざる生物多様性の姿

近年盛んになっているDNA配列をもとにした生物分類の試みは、我々の生物多様性への理解に再考を促すような大きな発見の きっかけにもなっている。植物、動物、菌類といった幅広い生物群 におけるDNA分類の試みから明らかになった知見とその発見の興奮を研究者間で共有することで、新しい分類学の楽しさと広がり を再認識する機会としたい。
企画:奥山雄大(岩手生物工学研究センター)、村上哲明(首都大)

  • 奥山雄大 (岩手生物工学研究センター)
    被子植物における種概念とDNA分類 〜東アジア産チャルメルソウ属をモデルとして〜
  • 海老原淳 (国立科学博物館
    シダ植物の配偶体フロラ 〜分子同定で見えてきたもう一つの世界〜
  • 佐藤博俊 (首都大)
    菌根性キノコ類オニイグチ属における隠蔽種の識別と宿主特異性の解析 〜DNA情報を用いて〜
  • 丸山宗利 (九州大学総合研究博物館)
    好蟻性昆虫の形態進化の可塑性と寄主への適応
  • 亀田勇一 (京大)
    真洞窟性陸貝ホラアナゴマオカチグサの驚くべき多様性