断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2005-01-01から1年間の記事一覧

「動物地理の自然史―分布と多様性の進化学:増田隆一 (編集), 阿部 永 (編集)」(北海道大学図書刊行会) ここ数週間、行き帰りの電車の中で読んでいた。現在の日本の脊椎動物の動物地理の集大成といった内容で、非常に充実しており、学ぶところが多かった。…

「苔の話―小さな植物の知られざる生態:秋山弘之著(中公新書)」をここ二日で読了。コケに関する雑学の集大成という感じで、基礎的な生活史の話しから、分類や生態の話しがほどよく詳しくまとめられており、最後まで楽しく読めたし、勉強になった。ただし、…

図版作成続き

論文の絵も揃ったので、この頃は暇を見て図版の仕上げをしている。パソコン上で作業するが、図版一枚一枚のファイルサイズが重いので、待ち時間も長い。本を読みつつ作業する。しばらくはパソコンと向かい合う日々が続きそうだ。ひと段落したら、山にでも行…

眼精疲労

パソコンを長時間見ていると、眼の奥が痛くなったり、頭痛がしたり、眩暈がしたり、肩がこったりする。とくに疲れているときや体調がよくないときに症状が出る。このところ働きづめで疲れており、どうもパソコン疲れもひどい。 そんなこんなで、来週末発表の…

視力と顕微鏡

以前は視力がよいのが自慢で、修士課程に入ったころには両眼そろって1.5であった。しかし、それからの顕微鏡を覗く毎日により年々視力が低下し、博士3年で一日8時間以上も顕微鏡を使うようになってからは、一気に目が悪くなってしまった。現在では右目が0.2…

届いたもの

朝からパソコンを立ち上げ、いちばん最初の発表に使うパワーポイントを仕上げる。それを印刷し、行きの電車でせりふを考えつつ練習した。時計を見なくても時間の頃合がわかるのがいい。 ポストを見たら、木野村先生から郵便物が届いていた。お願いしていたミ…

トリビアの泉

今日は朝から学会発表などのプレゼンテーションの準備を行なう。今週はこれでつぶれそう。発表は来週末以降だが、こういうものは早めに準備しておくに限る。準備が終わってしばらくしてから、誤りに気付く場合も多い。 夕方に人気番組「トリビアの泉」の製作…

若手虫屋の会&鳴く虫観察会

今日は昼から科博で鞘翅学会の例会があり、以下の内容で外来生物法と外来甲虫の問題点について3人の演者の方々にご講演いただき、ちょっとしたシンポジウムのようだった。かなりの濃い内容だったが、観客が少人数で、ちょっと贅沢な感じがした。 「特定外来…

実験としばしお別れ

一昨日と昨日はDNA実験の続きをし、今日は解析のため、Steiner夫妻へデータを送った。自分でも解析したが、かなりいい感じ。これにて来月まで実験おあずけで、とりあえず今持っているデータで論文を書きはじめることにした。来月からは追加データの収集と、…

忙しすぎるからか、疲労が溜まっており、朝起きるのが辛い。年々体力が落ちているが、忙しさは年々増えている。 木野村先生からお預かりしている大量の好蟻性アリヅカムシが手元にある。折を見て同定しており、これが難しくてなかなか進まないのだが、現在忙…

モノグラフに必要な絵を完全に描き終えた。ここ1ヶ月で追加の60枚を描いたのだが、長い道のりだった気がする。そのうちの45枚はかなり煩雑で、1枚3時間はかかる内容なので、多くて1日2枚が限度だった。中指のペンダコは生々しく、人差し指の第一関節は腱鞘炎…

といっても、有名な「生物の多様性」や「社会生物学」ではない。ケアリ属の分類学的再検討である。 Wilson, E. O. (1955). A monographic revision of the ant genus Lasius. . Bull. Mus. Comp. Zool. Harv., 113, 1-201. 実はなんと、かのE. O. Wilsonの博…

今日は千葉中央博の朝倉さんを尋ねた。日本動物分類学会の和文誌「タクサ」の編集引継ぎのためである。引継ぎといっても、2月発行の次号限りで、朝倉さんが別の仕事で多忙のため、暫しその代役を務めるというわけである。編集の仕事のあらましは大体理解した…

この時期の休日出勤でつらいのは、クーラーがついていないため、部屋のなかが温室のようになることである。平日だって17時15分にはクーラーが切れるので、その後の作業はつらい。軟弱かもしれないが、絵描きや解剖に汗は禁物である。 このところ涼しくなり、…

先月中に仕上げる予定だった仕事が風邪による体調不良でままならず、それを取り返すべく今日は休日出勤した。先週半ばに引いた風邪がきのうあたりにようやく落ち着いてきた。忙しい時期に風邪など引いてしまったものだが、これからもっと忙しくなるので、ち…

もう9月。8月は早かった。9月も早いのだろう…、なんて下らないことを考える前に今月の計画をしっかりと立てなくては。今月は学会発表2件、その他の口頭発表が2件あり、しかも外出も少なくなく、大忙しなること間違いなく、その他、共著論文も仕上げなくては…

秋を先取り

今日は久しぶりに少し実験し、絵描きも進めた。まだ風邪が抜け切らず、本調子でないので、仕事の効率がどうも悪い。都内のレッドデータブックの監修を依頼されていて、今日ゲラを返送しなくてはいけなかったが、どうしても無理だった。どっちにしても2日で返…

縄文vs弥生

今日は午前中に科博の「縄文vs弥生」展に行ってきた。まだ夏休みということもあってか、大変な人ごみで、ただでさえ風邪で調子が悪かったのに、少し気分が悪くなってしまった。しかし、展示は大変面白く、中学生の歴史で習って以来の新しい知識が増えた気が…

西部シナ系

今日は夕方からタマムシ屋の遠山さん宅にお伺いし、研究のお話しをお聞きすることができた。豊かな発想力を持った方で、いつも刺激的なお話しをしてくださる。年明けから伺うと約束していたにもかかわらず、こちらの慌しさから遠山さんのご都合のよい日にな…

絵の編集

今日は一日家で仕事していた。金魚の水槽の水を交換(160リットルの90cm水槽なので、結構大変)をしたあと、書き溜めた絵の編集(プレート作成)をする。風邪で休んでいる間にスキャナで取り込んだものだ。 各種の”上半身”と触角の組み合わせで、1種につき1…

「Taxa」が届く

動物分類学会の和文誌、Taxaが届いた。いままで分類学関係の和文誌では植物分類学会の「分類」が一番面白いと思っていたが、千葉中央博の朝倉さんが編集に代わってから、俄然Taxaも面白くなった。 今回も面白い記事がたくさんあったが、個人的に眼を引いたの…

どうやら風邪

どうやら風邪のようで、今日は休んで近所の病院に行った。ついでに後期で授業する二つの大学に提出する胸部レントゲンの診断書も書いてもらった。結核予防云々で、去年から教師には胸部レントゲン診断書の提出が義務付けられているらしい。さすが町医者、レ…

不調

このところ体調がよくなく、頭がボーっとする。今日も絵を描いたが、体毛が全然うまくかけない。たしかに体毛は、一定の拍子をとってさっさと描かないと不自然な毛の並びになってしまう。絵の調子に体調がここまで影響を及ぼすとはおもわなった。 なんとなく…

ミーティング

今日はDNA実験室のミーティング後に星野さんの研究紹介があった。なかなかすっきりとはしない系統樹の話しだったが、面白く、考えさせられるデータだった。 午後からは地表性甲虫談話会の会報の印刷と郵送。わずか7名分だが、印刷からやると1時間半くらいか…

新種発見

今日は6月に極東ロシアで採集した好蟻性ハネカクシの整理と標本作成をした。ロシアではクサアリ類の26個の巣から500頭程度のハネカクシを採集したが、それらの同定を行った。 500頭採集したなかで、現在研究中のPella属のものが200頭程度あり、そのなかの180…

今日も絵描き

今日も絵描きの続き。いい加減疲れてきた。昆虫画家の川島さんは絵を描いているうちに恍惚となるというようなことをおっしゃっていたが、こちらはまだそのような境地には達していない。むしろ苦痛が伴う。しかし、絵を描いているうちに気づくことも多く、絵…

終戦記念日

自宅から科博へ行く途中に靖国神社のある九段下を通過する。ホームを見ると、暑いなか正装したご年配の方たちが大勢見えた。このところ行き帰りの車中で文藝春秋を読んでいて、そこに終戦記念日にまつわる50人の戦争体験が掲載されているが、どれも壮絶の一…

新しいペン

暑さで目覚めた。rotringペンの調子が悪かったので、今日は新宿へ新しいペン先を買いに行った。東口のマイシティに行くも、6階へあがったら、なんと改装中で店が閉まっていた。仕方ないので西口へまわり、東京堂の支店へ行く。見てみると、これが普通の価格…

休日出勤

そろそろ溜まっている仕事量が限度を超え、尻に火がついてきた。今日は休日出勤で、いくつかの仕事をこなさなければならなかった。 まずは絵描き。非常に疲れるので、休み休みやる。描いていると、どうもロトリングの調子が悪い。使わないときにはインクを入…

久々の絵描き

今日は科博で久々の絵描きをした。3ヶ月ぶりくらいであろうか。秋に出すPella属のモノグラフの追加の絵で、急いで20枚ほどを仕上げなくてはならないが、別のことに忙しくてなかなか手が回らなかった。また、かなりの集中力の必要な疲れる仕事なので、時間が…