断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

フタオシジミ(フタオツバメ?)の一種Hypolycaena amasa maximinianus。今回見たチョウのなかで最も嬉しかったものの一つ。尾状突起の見事なことといったらなく、飛んでいるときにはそれがフワフワとゆれる。表裏の色合いも良く、とくに表面の青黒い前半部…

世界の軍隊アリに関する最新の総説。間違いなく素晴らしい本だが、手放しで賞賛できる内容とはいえない。章分けの基準が偏っているように感じるし、本来は一ヶ所にまとめるべき内容が飛び飛びに解説されているので、必要な箇所が探しにくい場合がままある。…

30℃を超え、風がなくうす曇。採集には絶好の日和だったことに朝起きて気付いた。セミの発生が本格化したようで、早く見に行きたいと思っているが、なかなか機会がない。今朝のニュースはミスユニバースとセミと矢を打ち込まれた矢ガモならぬ矢ガンだった。そ…

以下転載: 日本動物分類学会第43回大会を、6月9日(土)~10日(日)、北九州市立自然史・歴史博物館(いのちのたび博物館)にて開催いたします。今年は多数の一般講演に加え、奨励賞受賞記念講演や指定管理者制度問題に関する特別講演も予定しております。…

昨日に引き続きオサムシ科の甲虫を紹介する。今日はヒゲブトオサムシ亜科のPseudozaena sp.。ヒゲブトオサムシ亜科にはMetriini、Ozaenini、Protopaussini、Paussiniの4族が知られていて、和名を反映して「ヒゲブト」なのは全種が好蟻性と考えられるPaussini…

そろそろ自分の写真フォルダのネタが切れてきた。しかし小松君の写真がまだまだあるのでしばらくは大丈夫である。今日は自分の写真を使おう。 クチキゴミムシの一種Morion sp.。ナガゴミムシの仲間である。その名のごとく朽木の樹皮下を主なすみかとしており…

今日も変わらぬ毎日。毎朝、成長するトマトを眺めているが、思わず時間を忘れてしまう。 Jason D. Wecksteinさん(シラミと鳥の種分化に関する研究という楽しそうなことをしているポスドク)に論文の原稿を見てもらう。電車の中で直したとかで多少読むのに苦…

世界のシロアリカタログ。まだまだ不完全だが、とても便利。アリはCDで販売しているが、こうやってウェブ公開してくれればいいのに。 http://www.unb.br/ib/zoo/docente/constant/catal/catnew.html

Ulu Gombakには50種以上のカエルがいるそうである。ヒキガエルにも地上性のものから樹上性のものまでいろいろいるらしいが、樹上性のものはいままでに見たことがない。写真のものは体長5センチくらいの地上性の普通種で、Bufo parvusという(最近数種に分か…

チョボクチガエルの一種Kalophrynus palmatissimus。日本のヒメアマガエルに近いもの。樹洞などの小さな水溜りに好んで産卵し、卵から3週間ほどで子ガエルになるそうだ。見た目も愛嬌があるが、声も少しマヌケで、ヒョーヒョーというような妙な声である。英…

小松君の採集品、ゴミアシナガサシガメMyiophanes sp.。日本にいるものと同種かもしれない(日本のを見たことがないのでわからない)。大型のアシナガサシガメで、脚を広げると手のひらの半分くらいの面積がある。写真では見にくいが、脛節は細かい毛に覆わ…

新世界のコガネムシ上科の概説 Generic Guide to New World Scarab Beetles新北区固有の科であるDiphyllostomatidaeとPleocomidaeを含むコガネムシ上科の各科について簡潔に解説されている。多くの科は日本と共通なので、新世界に絞った内容といえども、十分…

わたしも使っている農大式吸虫管。高いように思えるが、小型甲虫やアリを採集するうえで、これに勝る吸虫管はなく、大事な虫を採り損ねることを考えると、これほど安い買い物はない。 http://www.h2.dion.ne.jp/~ecosys/

今日は写真が多いのでおやすみです。

シロアリハネカクシ族TrichopseniiniのSchizelythronの一種。羽化後成長する好白蟻性ハネカクシ。写真は成熟個体で、前胸背板の後部が黒く突出、上翅が肥厚し、二股に分かれ、腹部の腹板も大きく成長し、入れ子状となっている。また腹部内で脂肪細胞が成長し…

ちょっとメモ。アツバコガネ科の世界の種のカタログ。マンマルコガネがアツバコガネ科の一亜科として扱われているが、全く正しいと思う。http://www-museum.unl.edu/research/entomology/Guide/Scarabaeoidea/Hybosoridae/Hybosoridae-Catalog/Hybosoridaein…

Ulu Gombakの宿舎へ行くたびに楽しみなのは犬と遊ぶことである。こちらはイスラムなので街中には犬はいないが、郊外に住むオランアスリー(原住民)の人たちは犬を可愛がっていて、宿舎の管理をする人たちがみなオランアスリーなので、宿舎でも犬を飼ってい…

今日の写真は昨日の続きでAgraeusという属のコメツキムシである。上の種は胸部がえぐれていて、中に毛束が生えており、いかにも好蟻性といった姿をしており、その下の種は少し地味だが、それでも変わっている。以上の3種はどれも葉っぱの上に止まっていたも…

採集日記には掲載しきれなかった写真が多数あるので、これから少しずつ紹介したい。 まずはAgraeusという属のコメツキムシ。日本のコメツキムシでいえば、サビキコリの仲間に近い。どれも個性的な姿をしていて、私は好蟻性ではないかと考えている。写真の種…

近所のホームセンターへ行き、トマトの苗とプランターと土を買った。窓辺の日当たりがよいので、そこを利用して家庭菜園をたのしもうというわけである。トマトの苗だけで10種以上が売っていたが、「Husky cherry red」と「Sweet 100」というミニトマトを選ん…

朝5時に目が覚め、マレーシアの日記を更新、その後、再び寝てしまう。時差ぼけだが、前回よりはマシである。その前に重い荷物を運んだので腕が痛い。マレーシア調査の疲れに追い討ちをかけた。 いまのシカゴは春真っ盛りで、ムスカリ、チューリップ、ラッパ…

朝7時前に家を出て、8時半に成田に到着。チェックインする際、4月から預け荷物の重量規制が変わったとのことを聞く。3月までは、一人頭公式には25kgまで、実際には30kgまで許された。しかし、4月から公式には20-23kg、実際にも25kgまでに引き下げられたよう…

7時におきて、つくばへ向かう。11時に牛久駅に着くと、濱口さんが迎えに来てくださっていた。ヒメサスライアリの研究計画を話しながら、森林総合研究所へ行く。ここで預かっていただいている材料に必要なものがあり、今日はそれを抜き出しにお邪魔した 高梨…

空港から送ったスーツケースが届くのを待ち、10人近くへ送る標本の準備をし、それらを郵便局で差し出し、昼過ぎに科博へ行く。 今日は標本の抜き出しなどをしようと考えていたが、研究室をまわっていたら、あちこちで長話となってしまい、結局なにもできずに…

ロスリーさんの車で朝6時にUlu Gombakを発つ。まずはロスリーさんの息子さんを高校に送り届けるのだが、早いと思ったら、マレーシアの高校の始業時間は7時半だそうだ。そしてKL Sentralへ送っていただき、ロッティチャナイの朝食をとり、空港へ向かう。どう…

珍しく早朝から大雨が降り、8時ごろにやんだ。朝食をセミナーの団体に寄食し、早々に森へ出る。 今日で最後の調査である。久々にカメラを持ち、ヒメサスライアリを探しながら、森への別れを告げる。すでに見慣れた景色となってしまったが、今日でお別れかと…

昨日は2時過ぎまでロスリーさんとダイクスさんと小松君の写真を肴に話し込んでいた。小松君の写真は相当喜んでもらえたようだ。甲虫に関してそれぞれの科名などを説明した。寝る前に枕元にオオミツバチが飛来。ヘッドライトで叩くと、少し埃っぽいような花の…

朝起きて最後の洗濯をする。今日は薄曇で天気が持ちそうだ。セミナーの一陣が昼過ぎに帰った。明日からまた同じ趣旨の別の一陣が来るそうだ。今日の昼は野菜のカレーとイカのカレーを餅状に固めた米にかけたもので、最高においしかった。 4月30日のヒメサス…

遅く起き、洗濯などをして午後まで過ごす。スカシバトラップのあと、16時半に森へ出る。 地面を見ながらゆっくりと歩き、1時間後にヒメサスライアリの姿を見つけることができた。どうやら先日逃したAenictus cornutusである。巧みに樹上を行き来する姿を見て…

夜中の3時ごろに雨が降り始め、朝の8時ごろ(おそらく)まで土砂降りだった。朝の5時に発電機の音で目覚める。今日からここでセミナーが始まるそうで、9時過ぎから慌しく準備が始まった。 風通しのよい場所にスカシバのフェロモンを仕掛けるが、相変わらず来…