断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1月も最後か・・。西から小包が実家に戻ってきたようだ。仕方ないとは思っていても、以前は胸の片隅で小さな動揺あった。しかし、今では全く気にならなくなった。果報は寝て待てというが、そういったこともできるようになった、とも言える。それにしても早い…

日本産の三葉虫図鑑!?http://www.green-f.or.jp/heya/hayashi/hiratadoromusi/hiratadorotop.html

コガネムシ研究者のWilliam Warner氏が来るとのことで、休日出勤。コガネムシ全般の研究者で、現在はアリノスハナムグリ族の一属Cremastocheilusを研究されている。この春にはぜひともCremastocheilusを採集したく、採集法をいろいろ教えていただいた。シカ…

noriさんの日記で常体(である調)と敬体(ですます調)の話しになっていた。うん、たしかに教科書は敬体のほうが「無難」かもしれない。この日記もどちらで書こうか少しだけ迷ったことがあるが、ご覧のとおりの常体である。思うに、常体と敬体の大きな違い…

微小甲虫とアリの電顕撮影手順(菅谷式を改良) <標本下ごしらえ> 10%水酸化カリウム(60℃ 1時間)*体表に付着したたんぱく質の除去と筋肉の軟化。 10%エタノールで洗浄(軽く2回流す)*洗わないと、乳酸と反応してしまう。 乳酸(60℃ 1時間)*体表の…

カウンターがそろそろ10万に達しそうな雰囲気。1年半で10万ということは、だいたい平均一日200件のアクセスがあるということか。しかし最近は一日に300-400件もあるので、加速度的に伸びそう。 アメリカの在野の研究者の方が好蟻性や好蟻性の甲虫の標本を預…

某掲示板で情報をいただく。イスラエルの昆虫。甲虫(とくにゴミダマ)の写真がすばらしい。日本にいて縁が薄いからか、砂漠の昆虫には憧れが強い。http://www.nature-of-oz.com/index.htm

午後からMargaretさんのレクチャーを見に行く。BM(ロンドン自然史博)が導入した標本撮影・公開に関するシステムの紹介。ロンドンからの中継で、向こうのcuratorの人がしゃべっていた。したがって、実際の演者はBMのcuratorともいえる。BMにあるPC(標本撮…

午後から電顕作業。非蒸着の高倍率でここまできれいに撮れるとは。 Maschwitz氏の弟子で地下性サスライアリDorylus laevigatusの生態で学位を取ったStefanie BerghoffさんのD論発見。この人は今、南米のグンタイアリを調査しているhttp://deposit.d-nb.de/cg…

今日は初めての英会話教室。生徒は5人で、今日はそのうちの4人が来ていた。男女半々で、全員日本人、そして自分以外の3人はみな医者だった。もちろん偶然。クイズを出し合ったりして会話を進めるという形式で、落ち着いて楽しみながら勉強できそうだ。先生は…

主題であるネズミの分類や生物地理の話しも面白いが、著者の研究の道のりや分類学へのさまざまな考えも大変興味深く、示唆に富むものだった。若手の分類学者には刺激的な本だろう。 ネズミの分類学―生物地理学の視点 (Natural History) 作者: 金子之史 出版…

再びノミバエだが、蓄積した材料をこんどDisney氏に見ていただくことになった。写真は3年前にマレーシアでサスライアリから採集したもの。 ノミバエといえば、1995年前のNatureに出た論文は衝撃である。好蟻性で脚のないノミバエの発見。場所はマレーシアのU…

思い切って購入。ノミバエの生態や分類に関する総説書で、図書室で一目ぼれした。また、ノミバエ科はハネカクシ科の次に好蟻性種の多い分類群であり、どうしても必要であった。ちなみに、日本のアマゾンでは恐ろしく高いが、こちらではそれもどでもなかった…

お正月に読んだ本。どれも少し前の日本には生きていた文化を紹介している。 同じ著者によるサンカ本が良かったのでこちらも読んでみた。春駒・デコ舞わし・鵜飼を紹介している。随所にある生身の人の話には感動せずにいられなかった。 日本民衆文化の原郷―被…

ピレネーのハネカクシ図鑑http://r.a.r.e.free.fr/staphylinidae%20english.htm 欲しいが迷っているところに、別件で著者から写真の同定依頼が来た。これだけきれいだと簡単に同定できる。Pella exceptaという種で、寄主は不明だが、よく似た色彩のシリアゲ…

以前から欲しかったが迷っていたもの。専門外文献にしては高かった。しかしこちらのAmazonではなんと32ドルで叩き売られていた!魅力的なオーストラリアの直翅類が多数のきれいな写真で図示されている。オーストラリアではキリギリス・コオロギ類Ensiferaの…

初めて電顕を使わせていただく。Zeissの新しい大型器で、たくさんの機能がついているが、それでいて扱いやすいものだった。画像も高解像度で、かなり引き伸ばしても問題なさそうなくらい。来週の火曜に本番開始。それにしてもZeissの電顕は知らなかった。 今…

来週から「シカゴ日米協会冬期英会話クラス」の「中級クラス」に通うことにした。週1回2時間だけだが、3ヶ月で325ドルという安さで、生徒は6人だけとのこと。今日申し込んだのだが、最後の定員の一人だった。よかった。中級クラスは「もっと自分の言いたい事…

再び中華街に買い物に行ってみた。今回は別に大きな商店を見つけ、なかなか楽しめた。魚介類や肉類の店頭はあまり清潔とはいえず、いつか見た本場中国の市場を思い出すものだった。前回はブラックバスとミシシッピアカミミガメの食用に驚いたが、今回はフロ…

久々にダウンタウンへ。シカゴ最大のレコード店というVirgin Megastoreを見たが、品揃えは日本の中規模レコード店のほうがはるかに多かった。アメリカ人より日本人のほうがはるかに幅広い分野の音楽を聴いているので、当然といえば当然かもしれない。売れ筋…

今日は久々のStaph Lunch。無翅地中性のハネカクシが海洋島に分布している理由について議論が盛り上がった。院生のDaveは絵が苦手らしい。論文の絵以外の部分は出来上がっているが、後が進まないそうだ。たしかに絵はつらい。自分の場合。先にすべての絵を終…

某雑誌のレヴュー原稿をようやく返送する。当該分類群の専門家は世界で10人以内なので、誰だか割れてしまうかもしれない。大仕事がひと段落したので、こちらも論文を始めなければ・・・。その前に共同研究の原稿を終わらせないと・・・。 今日はJewelという…

博物館のMLのメールに「Please RSVP if you are interested in one of these sessions」という一文を見つけた。RSVPとは何かと思って英辞郎で調べたら、フランス語の「repondez s'il vous plait」の略で、お返事くださいという意味だそうだ。よしよし今日か…

抜けていることに、科博で使っていたパソコンにメールのアドレス帳を忘れてきてしまっていた。仕方ないので、過去のメールからアドレスを拾い出し、ようやく30日になって引越しの挨拶をメールした。日本人だけだが、30日はこれだけで1日仕事だった。次は外国…

ミシガン湖の花火の轟音で年があけた。アパートの部屋が28階にあり、シカゴの周辺はただただ平地が続くばかりなので、窓の外からは地平線が見える。地平線を見ると、あちこちで花火があがっている。テレビではニューヨークでも花火が上がっていたし、アメリ…

2007-01-01

Wasmannの愛した虫。多少、形態進化の極性を意識しました。 「ヒメサスライアリ」や「Aenictus」で検索してここに来る人が毎日のようにいる。あまり良い写真が出回っていないようなので、昨年の学会発表用に撮影した写真を貼り付けておく。ヒメサスライアリ…